第九

友達は今日,第九の練習に赴いたという。もうそんな季節かと思う。

なぜ日本では年末に第九が歌われるかというと諸説あるらしい

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trendy.nikkeibp.co.jp雑学はともかく日本では「年末と言えば第九。第九と言えば年末(12月)」となっている気がする。

合唱をしていた私としては一度第九を歌ってみたい気持ちはあるが(ステージに立ってみたい気持ちもあるが),まだ歌ったことはない。自慢じゃないが本番好きで地味な練習は苦手(それ音楽やるうえで致命的)。

年末はいろいろ忙しい。そして落ち着かない気持ちになる。それを吹き飛ばしてくれるような感じが,第九にはあるような気がする。晴れやかな,何かを一枚超えて向こうにいくような

豊かな心

人生の豊かさということについて時々考える。

最近,面白いことがないとよく思う。楽しいのは講師として教壇に立っているとき,授業の準備をしているとき,研究論文を読んでいるとき。でもそれは同時にしんどいことでも義務でもあり,放りだしたらクビになるという点で緊張感も伴う。

先ほどの投稿で言うと私の戦い方,強みはなんだろう。

あと,私はけっこう「べきねば」にとらわれている。「頑張らねば」「~しなければ」。「~したい」があまりない。「~したい」と思っても「節約せねば」で我慢することが多い。

以前ファイナンシャルプランナーさんに家計相談したとき,「まず固定費からけずっていくのが一番。日々の生活費をちまちまと切り詰めているのは大して意味がないし,心が豊かでなくなる」と言われた。

一時期収入が本気で途絶えたので,ネットフリマでいろいろ売ったり,買ったりしていた。それは心を豊かにしないということもわかった。

今日は自分の心を豊かにするために,息子にこれを買った。

 

ギンポー こむぎねんど ハンバーガー屋さんセット A-BZ4DF

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 心を豊かにしようと思って狙っているのが以下の2作品

やっぱり、それでいい。

やっぱり、それでいい。

 

 

 

生きづらい毎日に それでいい。実践ノート
 

 

 

Honey Bitter 12 (りぼんマスコットコミックス)

Honey Bitter 12 (りぼんマスコットコミックス)

 

 

 

Honey Bitter 13 (りぼんマスコットコミックス)

Honey Bitter 13 (りぼんマスコットコミックス)

 

 というかHoney Bitter何巻まで買ってたかなぁ

大丈夫

kotobank.jp① 危険や心配のないさま。まちがいがないさま。
② きわめて丈夫であるさま。非常にしっかりしているさま。
( 副 )
よい結果になることを信じ、それが確かであることを保証するさま。まちがいなく。たしかに。きっと。

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小学校の時に,「この子,なんか深いな」と思ってた子が,自己紹介の時に「なんかよくわからんベストスリー 1.「大丈夫?」と聞かれると「大丈夫じゃないっ」と答えてしまう」と書いていたのを思い出す。

私は「大丈夫?」と聞かれると,いい子ちゃんなので「大丈夫」と言ってしまう

でも,他者から「大丈夫,大丈夫だよ」と言われると,うえーんと泣きたい気持ちになり,そっか大丈夫だと思える。

大丈夫

大丈夫だよ,命があれば多少のことはなんとかなる。

大丈夫,少しくらい。

不安症でなんでもかんでも心配してしまう私は,何人もの人に「大丈夫」と言葉をかけられてきた。心配もかけさせたけれど。

大丈夫大丈夫

自分に言い聞かせて。

失敗しても命まではとられない。

大丈夫って暖かなふとんにくるまっているような気持ちになるね。うれしいね。

書評「手のひらの音符」

 

手のひらの音符

手のひらの音符

 

 初読みの作家さんでしたが,とてもよく,この作家さんの本を全部制覇したい気持ちになりました。良かったです。ネタバレせずに書評を書くのがすごく難しいのですが,気持ちが暖かくなります。

印象に残った言葉

「人によって闘いかたはそれぞれ違うんや。だから、自分の闘い方を探して実行したらええねん。」

「悠人は悠人なりの。信也は信也なりの。水樹ちゃんは水樹ちゃん、おれはおれ。自分にあったやり方を見つけたら、とことんそれをやったらえいや。無理することがないって」

闘い方を生き方に言い換えてもいいかもしれない。人生はある意味戦いだと思うから。

いま,私は自分の軸がないなということで悩んでいて,すぐ他人に影響されてぶれて,嫌だなと思ったこともここで断ると角が立つなと思ってしたがって,そんなこと最初から思ってなかったもん,みたいな心もちに悩んでいる。

たとえ他者の思うとおりに一時なったとしても,「自分の意思があるけれど,ここはあえてそうした」と,「自分の意思はないけれど流されてそうした」では,違うよね…。

主人公たち,みな複雑な家庭環境で育ってきた。その中で見える一筋の光,そういうものを感じました。

というか前投稿にも重なるけど,登場人物みんな一生懸命生きている人。

 

こちらも良かったです。登場人物の生き方は決して器用だとは言えないけれど

 

いつまでも白い羽根 (光文社文庫)

いつまでも白い羽根 (光文社文庫)

 

 

生きづらい人とそうでない人

あまり大きな声で言うことでもないかもしれないが,私は生きていくうえでけっこう生きづらさを抱えている。で,生きづらさを抱えた人と話すこともよくある。みんな,生きづらさを抱えているぶん,優しい。悩み傷つき,もがき苦しみ,苦闘し,生きづらさを抱えたことのある人は優しいなと思う。

ポジティブ心理学なんぞを研究しているから,ポジティブにポジティブに生きてきて悩みなんかないだろうと思われるかもしれないが,実際は悲観的でいつも不安で生きづらくてしんどくて,その”つらさ”の中に光を見出したくて,ポジティブ心理学に興味をもちいまも研究を続けているというところはある。

というだけに,今の世の中で生きづらさを感じていない人ってどんな人なんだろうと思う。

私は就職活動をせずにそのまま大学院に居座って大学の非常勤講師を渡り歩いて生きてきたので「職場に嫌な人がいる(いた)」という経験はそんなにないのだが(まぁ,性善説に基づいて「基本的に人はいい人だ」と思いながら生きているので,「この人嫌な人だ」「この人は自分にとって良くない影響を及ぼす人だ」「この人むかつく」という閾値が相対的に低いかもしれない。

生きづらくない,悩んだことがないという人はどんな人なのか,純粋に疑問である。

以前,生きづらい人たちと話した時に,生きづらいねという話になって,「この世の中で稼げる人とか使える人とかそういう人は,上司からのおぼえめでたく,さっさっさと要領よくやって出世ルートにのって,上司に取り入る術もうまいんだろうね」という話になり,誰かが「そういう人になりたいか!?」と叫んだところ,全員首を横に振ったというエピソードがある。

同様に,普通って何,という疑問もある。「普通はこうする」「普通はこうでしょう」って,それ誰基準?みたいな。ひとりひとり見たらみんな特別なのに「普通」でひとくくりにされちゃうんだなと。

少年犯罪を犯した若者に学校側「普通の生徒でした」。いや絶対,どこかで何かあったはずだよ…。

書評「ガラスの壁のむこうがわ」

 不思議な感じの表紙です。そして中身はすごく良かったです。

ガラスの壁のむこうがわ

ガラスの壁のむこうがわ

 

 多少ネタバレになってしまうが「性格は明るいのがいいこと」「元気なことがいいこと」「友達といつも一緒にいるのがいいことで,友達がいなくてひとりぼっちでいるのは悪いこと」「暗くて陰気なのは悪いこと」とする世界は,ずいぶん息苦しいものだ。でも大多数の大人はそういうことがいいことだと押し付けてしまうのね…子どもに。

性格はなかなか変えられないし,この性格はいい性格であの性格は悪い性格だなんて言えない。

読みながらすごく息苦しかったが,途中から救いが見えて,良かったです。