「技法以前」
「心理学者です。ポジティブ心理学を専門としていて,幸福感向上をテーマに研究をしています」という肩書をもつ私であるが,それはあくまで「肩書」であって,私個人としては,最近当事者研究という分野に興味をもっている。
尊敬する先輩の紹介でなんとなく当事者研究団体にふらっといってみたのがきっかけで,当事者研究についてきちんと勉強したわけではなく,北海道の浦河のべてるの家というところが発祥で,もともとは統合失調症のなんとかかんとか,ということくらいしか知らず,当事者研究の方法も,その当事者研究団体の方法しか知らなかった。
で,興味が出てきたからにはいろいろ本を読んでみようと思った。
べてるの家の「非」援助論―そのままでいいと思えるための25章 (シリーズ ケアをひらく)
- 作者: 浦河べてるの家
- 出版社/メーカー: 医学書院
- 発売日: 2002/05/01
- メディア: 単行本
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これとこれのどっちかは読んだ。どっちも読んだかもしれない。どっちか片方は読んでないかもしれない(覚えとけよ…)
読んでみて,「読んで勉強するのと,自分でやってみるのと,“両輪”の分野かなぁ」と思った。そして,私の参加している当事者研究団体の方法は,数ある当事者研究団体の方法のひとつだとわかり,当事者研究という研究分野におけるその団体の方法の位置づけもぼうっとわかりかけてきた…かもしれない。
技法以前―べてるの家のつくりかた (シリーズ ケアをひらく)
- 作者: 向谷地生良
- 出版社/メーカー: 医学書院
- 発売日: 2009/10/01
- メディア: 単行本
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いま,これを読んでいる。読んでいる途中。
この本がとても興味深い。とてもとても興味深い。線を引っ張っておきたいところがいっぱい。
ここには具体的に書けないが,私も生きづらいなぁと感じている人間である。
自分の苦労を書き出して,眺めて,自分で自分の当事者研究をしてみたいなと思った。
「人と問題を分けて考える」
「閉じた聞き方と開かれた聞き方」
p.38とp.117に興味深い一節あり。
この学問分野に果てしない可能性を感じた。