書評「南西の風やや強く」&鎌倉
「親に言われるがまま,難関中学をめざし,勉強づけの日々を送っていた狩野伊吹。夏の夜,思いがけない出会いが伊吹をかえていくー」
とカバーに書いてあったので「あぁ,親に言われて,でも自分は受験したくなくて,受動的になって投げやりになっていた少年が,かけがえない何かとの出会いで自分を取り戻して,親の支配から逃れる話なのね」と思ったら,
違った。
↑初めて使った大文字(なんか,ブログみたい←あ,ブログか,これ)
いや,どう違ったかを書くと,ネタバレになるので書かないけれど,そんな単純でない話であったことは書いておく。そして「勉強勉強と言う親に反発する少年の話」ではないことも書いておく。
でもとてもいい話で,主人公の少年も,周りの人間も良い。悪い人が出てこない物語である。吉野万理子さんやられたー。
ところで,この話の舞台は鎌倉なのだが,鎌倉と言えば,先輩に「海街diary」をすすめられた。
ところが,私は映画ノベライズ版の方を先に読んでしまった。
小説で読むとどうしても冒頭の写真のイメージに引っ張られてしまい,そして「舞台は別に鎌倉じゃなくてもいいんじゃないか…」という感じだったので,これからマンガ版を読む予定。予定は未定。