書評「ひいな」と,子どもの気持ちと大人の気持ち

なんとなく惹かれて図書館で借りて,開いて,「あ,無理かも」と思って読むのをやめようとしたけれど,読み始めたら意外と止まらなかったという作品。

ひいな (創作児童読物)

ひいな (創作児童読物)

 

 やっぱり,女の子にとって,おひなさまは特別なのだと思った。そしておひなさまにとっても,女の子は特別なのかもしれない。

私の子は男の子なので,男の子にとってそういうものがあるのかどうかはわからない(こいのぼり?)

さっきのレビューと同じではないが,子どもは子どもなりにいろいろ考えている。何があっても,子どもなりのこころでうけとめる。この物語も,周りの大人の関係が,割と複雑に,ある。主人公は悩みながらどうしようと試行錯誤し,女雛の力を借りながら,だんだん強くなっていく。周りの大人も変わっていく。そんな話だった。

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子どもは子どもなりにいろいろ考えているという話で,今日あったこと。

保育所から帰ってきてから,息子が公園に行きたいというから,息子は自分の自転車に,私も私の自転車に乗って公園に行った。まず砂場にいって遊んだあと,すべり台であそび,そのあとは木の下で蟻を見つけて,蟻のためにと,木の枝で一生懸命砂(土)を集めて集めてしていた(そこは砂場ではない)。大人から見たら「なにしてるんだ」な行動だけれど,そこで,はっと気づいた。息子は息子なりの意味,思いがあって,たぶんそうしたくて,なんでそうしたいかその心の中はわからないけれど,そうしたいからしてるんだ。

ということで,親だから子どものことを全部わかるだとか,親だから親の意図通りに子どもを動かそうとか思うんじゃなくて,やりたいんだったらやらせよう,自分と違う気持ちをもった人間だし,親の所有物でもないことを忘れずにいたいなと思った。もちろんしつけはするし,衣食住の保証はするけれど,子どもは子どもの気持ちがある,その気持ちまでコントロールはするまい。